会長挨拶

一般社団法人 宮崎県社会福祉士会
会長 川﨑 順子

 宮崎県社会福祉士会は、1994年1月に任意団体としてスタートし、2009年4月には一般社団法人化を経て、2023年度には創立30周年を無事に迎えることができました。これから、2028年度には全国大会の開催県として準備を進めていくことになっております。
 これまでの歩みを振り返ると、諸先輩の方々が社会福祉士の実践の道を切り拓きながら、社会的信用を得てきたことで、会の存在が認知されてきたことは大きな成果であります。ここに、感謝の意を表するとともに、皆様と共にこれからの社会福祉士会のあり方を展望していくことができればと思います。

 言うまでもなく社会福祉士は、分野を問わず幅広い生活関連領域に携わることが可能であり、それが強みの専門職ですが、会員個々の日々の実践ではどうしてもスペシフィック領域に深く入り込んでいる現実があるかと思われます。そんなときにこそ、会員同士でソーシャルワークの共通基盤に立ち返る機会をもつこと、そしてミクロ・メゾ・マクロレベルの幅広い視点からソーシャルワークを捉え直す機会を持つことが必要ではないかと痛感しています。その意味で「原点」に立ち返ること、常に倫理綱領・行動規範を基底とした社会福祉士の使命と役割を認識しながら自己研鑽していくことができる、そんな社会福祉士会であってほしいと願っています。

 社会情勢に目を向けると、少子高齢・人口減社会の流れは大きく変わる見通しは見当たりません。そのような中、潜在化したニーズや地域生活課題への対応に向けて次々と新しい施策や制度が始まっています。2024年4月には「孤独・孤立対策推進法」が施行されるとともに、「子ども家庭ソーシャルワーカー」の制度が開始されます。時代の変化に柔軟に対応していくことはもちろんですが、本来どのように立ち向かうことが求められているのかしっかり考えていくことが必要ではないかと思います。ここに参集する社会福祉士会の会員が、共に英知を出し合い、議論を重ね、あるべき道筋を見出していくことこそ、職能団体として存在価値があるのだと考えます。
 そのためには、日々のソーシャルワーク実践を「言語化」し「研究」へと進化させていくことが重要であり、「ソーシャルアクション」により発信力を高めていくことが期待されているのだと考えます。

 さて、2024年度は役員改選があります。次のステージへの橋渡し時期となります。宮崎県社会福祉士会の更なる発展に向けた機運づくりができればと思います。

 最後に、これまで各方面から関係機関・団体の皆様方には並々ならぬご尽力をいただきました事に感謝申し上げますとともに、今後とも引き続きご支援賜りますようお願い申し上げます。


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